NPO法人有明海ぐるりんネット 令和7年度の目標

「 東よか干潟の象徴 シチメンソウの保全を考える 」
タイラギ、アゲマキ、アサリ、ウミタケ等の食用二枚貝が早い時期にほぼ姿を消し、有明海湾奥部で何とか漁獲できていたタイラギまでが絶滅して、佐賀の漁業は海苔養殖だけになってしまっていましたが、生産量、販売額ともに19年間日本一を継続できていたことで、社会的にはそれほど騒がれることはありませんでした。しかし、2021年の漁期から今年の春までの4年間、大規模な海苔の色落ち被害が発生し、目標20億枚の半分程度の漁獲量に落ち込み、日本一の座を兵庫県に譲り渡してしまいました。単価の上昇により生産額の落ち込みは何とか7割程度に収まりましたが、「あの品質のノリを佐賀産と言って出し続けると消費者離れが起こるのでは」との声も新たに聞こえてきます。
海苔養殖は佐賀県にとって基幹産業ですから、佐賀県有明海水産振興センターを中心に、専門家たちが知恵を結集して原因の究明と対策の検討が行われると思います。我々はその成果を理解し、市民の皆様に事実を伝え、一緒に考える活動だけは継続したいと考えています。
今年2025年は、2015年にラムサール条約湿地に登録されて10年、2020年に東よか干潟ビジターセンターがオープンして5年の記念すべき年です。東よか干潟の売りは水鳥とシチメンソウです。シチメンソウの保存方式が今のようなプール方式になったのは、阪神淡路大震災で海岸構造物がほぼ全滅したことを受けて実施された東与賀海岸堤防の耐震補強事業が完成した2004年以降です。堤防前干潟に大量の捨石が投入されたことで消失するシチメンソウの生息地を確保することを目的に設置されました。海岸の安全確保と自然環境保全との両立を目指した事業の現状、課題を再度洗い直し、シチメンソウの今後の保全活動に活かすシンポジウムを開催したいと考えています。
昨年度、環有明海観光シンポジウムを開催して有明海ぐるりんネットの新たな活動の方向性が見えてきました。シンポジウム終了後の交流会やぐるりんネット例会等で議論していると、会員の中に自然環境を活かした経済活動に取り組んでいる人が多くおられることに気がつきました。海苔養殖、下水処理場の厄介者である汚泥の肥料化、メタンガス発電、農業用水路を生かした小水力発電、河川敷でのキャンプ場、どれも環境から「稼ぐ」活動です。有明海ぐるりんネット会員の目指す目標を語り合うシンポジウムも次年度までに開催できればと思います。
東よか干潟交流塾 令和7年度のラインナップ
こちらの「ぐるりんネット令和7年度ラインナップチラシ」は、2025年5月現在のものです。
以下よりダウンロードできますので、どうぞご利用ください。
令和7年度のイベントは・・・
2025年5月24日の講演について
令和6年度 ぐるりんネット 東よか干潟交流塾 x ひがさす イベント報告
2025年2月22日の講演について
2024年12月21日の講演について
2024年12月14日のシンポジウムについて

環有明海観光シンポジウム2024
『有明海の魅力を観光資源として売り出す方策を考える』
12/14 : ① ぐるりんネット ×
環有明海観光連合 シンポジウム
② 交流会
12/15 : 「ひがさす」& 東よか干潟 見学会
2024年10月12日の講演について
2024年8月24日の講演について
2024年6月22日の講演について
2024年4月27日の講演について
東よか干潟ビジターセンター「ひがさす」は、令和2年10月20日にオープンしました。
◆東よか干潟ビジターセンター 「ひがさす」サイトは、こちらをご覧下さい。
◆佐賀市サイト 「ひがさす」に関するページは、こちらをご覧下さい。
◆佐賀市サイト 東よか干潟とラムサール条約に関するページは、こちらをご覧下さい。